Friday 1 June 2012

Cymbeline

行ってきました蜷川幸雄さんの舞台"Cymbeline"。

原作は William Shakespeare。そう、かの有名なシャイクスピアさまの演目です。



Cast
阿部寛(ポステュマス)
大竹しのぶ(イノジェン)
窪塚洋介(ヤーキモー)
勝村政信(クロートン)
吉田鋼太郎(シンベリン)...etc

いやー豪華なキャスト陣。

あらすじ(シアターガイドより抜粋)

ブリテン王シンベリンは、王妃の連れ子クロートンと結婚させようと考えていた一人娘のイノジェンが、紳士ポステュマスと勝手に結婚したことに激怒する。追放され、ローマへと渡ったポステュマスは、そこで出会ったヤーキモーとふとしたことから妻の貞節を賭ける。ヤーキモーは彼女のブレスレットを盗み出し、それを見せられたポステュマスは妻の不義を信じ、召使いに妻の殺害を命じる。誤解を解きにローマへと向かうイノジェンだが、道中、迷い込んだ洞窟で一人の老人と2人の王子に出会う。その頃、ブリテンとローマは戦闘状態に突入し、妻への復讐を後悔するポステュマスは、ローマ軍の一員として戦いに参加する――
まず席について舞台をみるとびっくり。演者の人がまだまばらなお客さんの中、既に舞台上に。舞台の上が前室のセットになっていて演者の方々が各々自由に話したりストレッチしたりと。けっこう大物の役者を初っぱなから間近にみれて(なぜかケチって二階席にしちゃったんだけど。。)、目を凝らしまくりました。

笛の合図で舞台の前の方に整列、次の合図で一瞬に衣装姿への変わり、もう一度合図がなるとお辞儀。そして演目がはじまりました。

最初、内容はざっと把握して行ったのですがキャストの役を把握しないでいった私は正直、阿部寛と大竹しのぶのラブラブな演技に若干の違和感が。親世代の人が少女役ですからね。
”私たちの愛は〜” ”神々よもし願いのかなうなら〜”とか。
きっと英語だとすんなり聞こえる内容でも、日本語だとクドくなるんだろう。
うん。しょうがない。

そしてポステュマスはイタリアへ飛ばされ、ヤーキモー窪塚洋介の登場です。
うむ。かっこいい。失礼ながらもちょっとCRAZYなイメージがあるので、あんなはっきり話せるんだ。と感心。そして役のチャラさと窪塚氏のネチっこい話し方が彼のイメージのまんまですんなりと役が入ってくる。まさに適役。


このシーンはポステュマスとヤーキモー含めた何人かのイタリア人が女の痴話話をするというシーンで、自分の妻イモジェンこそが”世界で一番美しく清い”と言い張るポスティマスにそれを信じないヤーキモーが自分ならイモジェンを落とせる。と賭けを申し出るところ。

蜷川氏はこのシーンを源氏物語の”雨夜の品定め”の一説に一致してることから、源氏物語の屏風のような背景にしたそうな。演目を見てる最中は急に日本文化が入ってきて驚いたけど、帰ってきてパンフレットを読むとそういうことか。と納得。

ブリテンでのシーンでは勝村さんの大活躍。
もう最初から最後まで徹底したコメディ担当。クロートンは王の再婚相手のバカ息子。
見るからにアホな王子の格好で、することなすこと全てバカ。笑
イノジェンにいつも求婚するも、
”クロートンよりポステュマスのアンダーウェアのほうがマシ”
と言われ、ショックから腰を抜かすところは隣の外国人を含めみんな笑ってた。
私も一人で見てたけど思わず吹いちゃった。
本当勝村さん好きだわー

あと演出ですごいなって思ったのは戦争のシーン。
激しく日本的なチャンバラをするかと思いきや、まさかのスロー再生。
早さで誤摩化せない分、きっとより丁寧で性格な計算が必要なんだろう。
一人でも変わった動きをしてしまうと凄く目立ってしまいぶち壊しになる。
その中での一体感はきっとすごいことなんだろうと思う。

最後、全登場事物が舞台に集まり今までのストーリーのイザコザが次々と解決していくのはやっぱり見ていて気持ちがいい。わかっていても気持ちがいいものだ。

いやー本当感動した。3時間と45分(休憩含め)。インターン終わりだったからちょっと寝ちゃうんじゃないかって心配だったんだけど、全然。
久しぶりにこんなに集中した。


何が一番感動したって、もう本当大竹しのぶさんのパワフルさですよ。
4度に渡るカーテンコール。大竹さんのあの跳ねた感じに驚き。
だって親と同じくらいの歳でしょ!?
あんな跳ねた登場の仕方ありますか?
いやーすごい。しかもおそらく20代前半の役者もいるなか、役の中では一番年下の少女役ですからね。すごい。パワフルすぎる。


最後蜷川さんも登場して挨拶。
カーテンコールっていいよね。
なんか涙でてくる。ここまでいろんなことあったんだろうなーとか
無駄に考えちゃって。笑


にしても本当見て良かった。この情報を教えてくれた友達に感謝。
残りのロンドンでも帰ってからの日本でも積極的に舞台観に行こうと決めました。



あー久しぶりに長文書いたら自分の文章力のなさに衝撃ー!!
何ヶ月ぶりかのblog でこんな長文すみません。